皆さんは、「リーダシップ」という言葉にどんなイメージを持っているでしょうか?
社会にでるとリーダーシップを強く求められるようになります。リーダーシップが何よりも大切で、それがないと何もかも上手くいかないかのように言われる時さえあります。
学生の時にも、リーダーとかリーダーシップとかいう言葉をよく耳にしました。しかし、社会人としてのリーダーシップというのは、学生時分に思い描いていたものよりも、もっと広くて深いものを意味しているように思います。
前に立って大きな声を出している人がリーダー?
社会にでる前に抱いていたリーダー像というのは、前に立ってみんなをぐいぐい引っ張っていくような人でした。声が大きくて、どこか持って生まれたカリスマを感じるような人と言い換えてもよいかもしれません。
でも、そんな人ばかり集まっている会社って、なんか騒々しいと思いませんか?そして、そんなリーダーばかりでは、実は物事がちゃんと前に進んでいきません。
大学のサークル程度の規模なら一人の力で引っ張っていけるかもしれません。でも、もっと大きな会社になるとそんなに簡単にはいかないのです。
リーダーシップにはいろんなタイプがある(5E モデル)
リーダーシップにはいろんなタイプがあります。リーダーシップを「組織を目標に向かって正しく進めていく為の力」だと定義すると、それは一様でなくてもよいのです。
リーダーシップの主だったタイプとしては、以下の “E” で始まる5つ(5E)が挙げられます。
- Energize(組織を活性化させる):もちろん、カリスマ性を持った人が前に立ってぐいぐい引っ張っていくことがあってもいいと思います。
- Envision(未来を描く):でも、すごく頭が良くて、会社が進んでいくべき道を指し示すことができる人がいるなら、そういう人も立派なリーダーです。
- Engage(協働を促す):いろんな個性が寄り集まったメンバーを、力が合わせやすいように繋げてあげられるような人も組織にはいてほしいですよね。
- Enable(できるようにする):みんなが困っている時に、解決策を持っているような人だって、立派なリーダーだと思います。
- Execute(実現化する):そして、みんなで考えたことを形にして、ちゃんと前に進められる人は、あまり目立たないかもしれないけど、会社として前に進んでいくためには、欠くことのできない存在です。
これらの能力は全てリーダーとしての資質だと考えられます。
そして、リーダーシップの多様性を認めて、キチンと評価できる会社は、きっと社員みんなが活き活きとして働ける会社なのでしょう。
リーダーシップのタイプを使い分ける
また、一人の人間が発揮するリーダーシップが、いつも一つのタイプである必要もありません。
状況によって求められるリーダーの資質は異なります。だから多様性を持った会社は、どんな状況でも打たれ強く前に進んでいけます。
同じように、もし一人の人間が状況によっていろんなリーダーシップを使い分けることができたら、その人はどんな状況でも打たれ強く前に進んでいくことができるのです。
まずは得意なリーダーシップのスタイルを磨く
もちろん、人それぞれ得意なスタイルというものはあります。
社会にでて最初の数年は、得意なスタイルをとことん磨いていくのがいいと思います。使えない武器はいくらいろんな種類を持っていても、結局使い物にはなりません。
人まねで引き出しを増やす
一つの型に自信がついてきたら、少しずつ使えるスタイルを増やしていけばいいのです。周りにいる人で、自分が持っていないスタイルが得意な人を見つけて、とことん真似てみるのが良いと思います。
そうやって10年も20年も働いていると、いつの間にか自分の引き出しが増えています。
これは一朝一夕ではできないし、すぐに目に見えるような変化をもたらすものでもありません。年単位で少しずつじっくりとその人に浸透していくようなものです。
でも意識していないと一歩も進んでいきません。だから意識している人とそうでない人とで、10年もするとウサギとカメのように差が出来てしまうのです。
リーダーシップを飛躍させる状況に身を置く
また、役割ややるべきことが明確な状況と、不確定要素が多い状況とでは、求められるリーダーシップのレベルが格段に違います。
不確定要素が多い状況でリーダーシップを発揮することの方が圧倒的に難しいのです。
リーダーシップを磨いていきたいのであれば、早く、そしてできるだけ多く、そういった状況に身を置く機会を得たほうが良いと思います。
役割がはっきり定められてないと、多くの人はその状況に対して不満を感じます。
でもそれは幸運だと割り切って捉えた方がいいと思います。自分のリーダーシップスキルを大きく成長させるチャンスだからです。
リーダーシップの本質は「人としての器の大きさ」
こうみてくると、「リーダーシップ」という語感から一般的に感じられる印象は、その本質に比べて狭い気がします。
個人的には、「リーダーシップ」をその人が持っている「人としての器の大きさ」と言いかえた方が、しっくりくるように思います。
特に、組織の多様性の大きい外資系企業や、扱う組織の規模が大きい大企業や政府において、この広義のリーダーシップ(=人としての器の大きさ)は、組織全体が良い方向へ向かうのか、悪い方向へ向かうのかに、大きな影響を与えるのだと思います。
多様性や組織の規模は、他企業・団体に対する競争力の源泉ともなりますが、組織としてうまく御せないと、前進を妨げる重い足枷にもなると思うからです。
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